5.家づくりの予算について
「年金だけであなたの老後を支えることができますか?」
ざっと言うと、これが今の日本の流れであり、私たちはどうやら75歳になっても、
80歳になっても働くことが求められているのかもしれません。
にもかかわらず若い頃のように同じ会社で同じ仕事量と給料を得ながら勤め続けることは出来ません。
実際、大手企業では中高年を対象とした希望退職の流れが加速していて「45歳リストラ時代」と囁かれています。
要するに今は「年金に頼らず各々頑張って」というような時代になったのですが、家づくりももちろんこの流れを見越した上で計画を建てましょう。
コロナショックを解決するための給付金も、今後、増税によって回収していかれるだろうこと、
少子高齢化がもっともっと進めば社会保険料の負担はさらに上がること、
そして、所得や手取りが上がらないのに物価だけがインフレになっていること、さらに、インフレを抑えるために金利が上がる可能性が高いことなども、これからの家づくりでは軽視できないことです。
もはやこれからの家づくりは、お金に対する考え方を変え、その上で計画を立てていかないといけません。
✔️住宅ローン4000万円時代!?
仕事柄、銀行の方と話をする機会が多いのですが、
その時よく耳にするのが
「4000万円ぐらい借りるのが当たり前になってきた」ということです。
しかも、このご時世なのでボーナスなしで、とのことです。
つまり、当たり前のように月11万円以上もの返済をこれからずっとやり続けていかないといけないということなのですが、
果たしてこれは、家計的に本当に大丈夫なのでしょうか。
例えば、ご主人の年収が500万円だとしたらこの方の毎月の平均手取りは約28万円となるのですが、
ここから先程のローン返済を差し引いた残りの額だけで生活していけるでしょうか?
車を維持し、食費に雑費、携帯代に水道光熱費に塾代、保険代に外食代に娯楽費、その他諸々を17万円でやりくり出来るでしょうか?
この他、家を持つとこれまで必要じゃなかった税金や火災保険、家のメンテ費なども新たに必要になります。
これに加えて、子供たちの進学資金だって多少なりとも積み立てしていかないといけないわけですからね。
貯蓄や積立をする余裕どころか、必要なお金さえも残らないかもしれませんよね。
冒頭にもお伝えしたように、
これから先、所得は思ったように上がらない中、
物価と税金と社会保険と金利が上がることによって可処分所得は下がり、
さらに脱炭素という約束をしてしまったことによって
電気代も想像を絶する価格にまで跳ね上がるかもしれません。
家を建てるにあたっては、勢いと直感に任せて楽観的に突き進まずに、
社会・経済の流れも勉強しつつ、将来のことまで考えた上で、
「これならいける!」という資金計画のもと進んでいただければと思います。
それでは、、、